GRIP グリップ


 

フライロッドとキャスターの接点であるグリップは、重要であるにもかかわらず案外見落とされていないでしょうか。中上級者の方でも一度チェックしてみる価値はあると思います。

初めてフライロッドを振ったとき、ギュッと力一杯握り締める方が多いのではないでしょうか。力が入り過ぎて爪が白くなっている人もいます。ゴルフ、テニスなどのスポーツも同じだと思いますがグリップは柔らかく握る方がよいはずです。ゴルフの場合もアメリカの有名なインストラクターは、「小鳥をそっと手のひらで包むように」とゴルフクラブのグリップを表現しています。

 

 

 

 

 

グリップにも様々な方法がありますが、ここでは、サム・オン・トップとエクステンデッド・フィンガー・グリップをご紹介します。

入門者の方は、先ずサム・オン・トップで始めるといいでしょう。これで基本をマスターしてから、様々なキャスティングに対応するにはエクステンデッド・フィンガー・グリップに移行していきます。どちらも同じ握り方ですが、エクステンデッド・フィンガーは少しかぶせるように握ります。

 

サム・オン・トップ

 

エクステンデッド・フィンガー

 

 

 

 

 

 

掌のどの辺りでグリップを握るかは、重要です。

上は、良い例。下は一見力が入りそうですが、手首を自由に使えません。

 

 

よいサム・オン・トップ・グリップです。親指は真上から。人差し指は、中指と少し離して添えるような感じで。ロッド・エンドはなるべく腕に付くようにします。

悪い例です。固く握りすぎて爪が白くなるほど力が入っています。すでにリスト・オープンの状態で上の写真とロッドの角度を比べてください。結果的にバックキャスト終了時にも手首を開きすぎてロッドは倒れすぎてしまいます。また固く握りすぎると全てのショックがロッドに伝わってしまいラインスラックの原因にもなりがちです。

 

 

 

ピックアップ&レイダウンキャスト は、サムオントップ・グリップで始めるといいでしょう。肩を支点としてバックキャストすればロッドは理想的に曲がりよいバックキャストになるはずです。水面からのピックアップのときもロッドティップは先ず上方に向くので抵抗が少なく静かに楽にピックアップできます。

 

グリップが良くないと、間違ったキャスティングを身に付けてしまうおそれがあります。4番位までのライトラインでミドルレンジまでの距離なら、グリップが悪くてもごまかせますが、それ以上の上達は望めないでしょう。とくに#8より高番手のロッドではグリップがよくないと手首に大きな負担がかかるはずです。

ピックアップ&レイダウンキャストのバックキャスト終了時

左が、良い例。右は、悪い例。

バックキャストでロッドが倒れすぎる方はグリップにも原因があるかもしれません。


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